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2001年08月16日
因幡 正代 |
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| 創薬ターゲット分子の探索―2 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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前回に引き続き、今回も創薬ターゲットの探索というテーマで解説していきたい。
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3)オーファンGタンパク質共役型受容体をターゲットとした創薬 新薬開発で最も注目を集めているのが「受容体」と「リガンド」である。受容体は細胞膜の上に発現している「カギ穴」のようなものである。その受容体に、「カギ」にあたるリガンドが結合すると、細胞に変化が起こる。様々な病気は、この細胞の変化によって引き起こされると考えられている。細胞表面上には数千種もの受容体が発現しており、すでに存在が知られているものが数百種あり、そのうちリガンドが明らかにされている受容体は約半数を占める。これ以外の受容体が「オーファン(孤児)レセプター」と呼ばれ、リガンドが未だ明らかにされていない。 現在、疾病との関係が深く、リガンドがすでに明らかにされている受容体に対する阻害薬や拮抗薬の研究は世界的に競合も激しく、リスクも大きい。そして21世紀初頭までにはそれらに対する医薬品への成否は大半明らかとなり、研究開発は頭打ちとなるであろうといわれている。このような観点から、オーファンレセプターのリガンド探しから、新薬を開発していこうとしている製薬会社もある。 これまでに約500種の創薬の分子標的が知られているが、そのうち45%はGタンパク質共役型受容体であり、酵素25%、ホルモン様分子11%、イオンチャンネル7%、核内レセプター2%、DNA2%である。このように、創薬ターゲットの半数近くがGタンパク質共役型受容体群である。Gタンパク質共役型受容体には、胃潰瘍治療薬が作用するヒスタミンH2受容体、精神神経疾患治療薬のドーパミン受容体など馴染みのある分子が多い。Gタンパク質共役型受容体は遺伝子ファミリーを形成しており、その特徴的な7回膜貫通構造に基づいて、リガンドが不明な"オーファンGタンパク質共役型受容体"が100種ほど報告されている。 オーファンGタンパク質共役型受容体をターゲット分子とする場合、最も重要な課題は、それらオーファンGタンパク質共役型受容体の内在性のリガンドを同定することである。いったん内在性リガンドが同定されれば、それらの生理学的、病理学的役割の解明も飛躍的に進歩する。また、リガンドが同定されると、次に高速の薬物スクリーニング系が構築されて、10万あまりの化合物からアゴニストあるいはアンタゴニストがスクリーニングされる。すでにノシセプチンという新規生理活性物質(リガンド)に選択的なアンタゴニストも報告され、疼痛モデルでの効果も確認されている。 昨年、ウシロドプシンGタンパク質共役型受容体の立体構造が、初めて精密に解明された。このことから、今後、Gタンパク質共役型受容体の立体構造予測からのドラッグデザインがより正確になってくるであろうし、また、リガンドの予測も可能になるかもしれない。そして、Gタンパク質共役型受容体をターゲット分子とした創薬は今後ともさらに発展していくであろう。 |
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以 上 |
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表 リガンドが同定されたオーファンGタンパク質共役型受容体
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