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2001年12月11日
因幡 正代 |
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| 再生医療―ES細胞の利用 | ||
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病気やけがで傷ついた臓器を再生臓器(培養細胞)に交換する「再生医療」は、次世代医療として注目され期待も大きい。このようななか、幹細胞の応用が期待されており幹細胞研究は目覚しい進歩を遂げている。 多能性幹細胞(ES細胞)は、ほぼ全ての種類の組織細胞へ分化することが可能な細胞であり増殖能力も高いことから、万能細胞と呼ばれる事もある。1998年、ヒトES細胞の樹立が報告され、移植医療や再生医療への応用が注目されている。最近では幹細胞はこれまで考えられていた以上に多くの生体組織や臓器に存在する事が明らかとなり、哺乳類の胚や胎児・成体組織に内在する幹細胞の能力を活用するための研究が世界各国で進められている。 日本における研究では、京大再生医科学研究所の笹井芳樹教授が協和発酵との共同研究で、ES細胞から脳の特定の神経細胞を効率よく作り出すことに成功し、神経伝達物質(ドーパミン)を出す神経細胞を比較的簡単に作る技術を確立した。この技術は、パーキンソン病の根本治療となる可能性がある。欧米では人間を対象とした臨床試験が数年以内に始まる見通しもある。 また、京大再生医科学研究所の中辻憲夫教授と田辺製薬の共同研究で、サルのES細胞を作ることに成功した。人間と体の仕組みがよく似たサルのES細胞を利用できるようになると新薬開発などにも役立つとされ、田辺製薬は今回の成果を新薬開発や再生医療ビジネスにつなげていく考えである。 最近になって、骨髄の中にある間葉系幹細胞が,ES細胞に近い能力を持つことが分かってきた。間葉系幹細胞は、骨、軟骨、脂肪、心臓、神経、肝臓の細胞などになることが確認され、「第二の万能細胞」として注目を浴びている。この方法の利点は患者自身の骨髄を使うので拒絶反応の心配がなく、またヒトの受精卵を使うES細胞のような倫理的な問題もない。 これらES細胞を用いた研究が臨床応用されるには多くの課題があるが、自分自身の臓器再生があたりまえになる日もそう遠くはないであろう。 ![]() |
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以 上 |
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