2003年01月10日

因幡 正代

悪性新生物(がん)―2

がん化のメカニズム

一般に、一つのがん細胞が早期癌(腫瘍の大きさが2センチ以内)に至るまで、5年から10年かかると言われている。早期癌は、2億から4億個の癌細胞からなり、この段階で発見しないと、短期間で急速に増大すると言われている。

がんの原因となる遺伝子は大きく分けると2つのグループに分けられる。一つは原型がん遺伝子(プロトオンコジーン)、もう一つはがん抑制遺伝子である。正常の体内では、これら二つのグループが協調し合い、細胞増殖、分化、発生の制御に重要な役割を果たしている。

原型がん遺伝子に、ある特殊な形の傷(DNA配列における塩基の欠損や入れ替えなど)がつくと、その遺伝子は暴走し始め、がんを引き起こす遺伝子、つまりがん遺伝子になり、細胞はがん化へと向う。また、がん抑制遺伝子は、通常、細胞を増殖サイクルに入れないようなブレーキ的な役割を果たしているが、原型がん遺伝子の場合と同様、そのDNA配列にある特殊な傷が出来ると、本来持っていたブレーキ機能が不能になり、がん化した細胞は自律性を失い増殖する。




以 上


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