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2001年06月05日
植木 博士 |
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| 小泉政権の抱える3つのリスク | ||
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小泉政権が発足して一月が経過した。各種世論調査の支持率は軒並み80〜90%台を示しており、国民の熱狂的支持が続いている。小泉総理、田中外相、塩川財務相らの個性的なキャラクター、日々の国会審議の場で繰り広げられる野党との大舌戦など、国民はメディアを通じてまるで芸能番組を見る感覚で小泉内閣のパフォーマンスを満喫している。永田町に飽き飽きしていた国民の関心を惹きつけたという意味で小泉内閣の功績は大きい。しかし、政権の評価はあくまで政策で行うべきであろう。小泉内閣が訴えている骨太の構造改革を実現していく上で、その道のりは決して平坦とはいえない。 小泉内閣は、3つのリスクを抱えている。それは、(1)党内基盤の弱さ、(2)実務能力の欠如、そして(3)異常に高い支持率、である。まず、自民党内の過半数(橋本派+堀内派+江藤・亀井派)が潜在的敵対勢力である。参院選を控えた今は小泉人気に乗っかる方が得策であり大人しくしているが、隙あらば引き摺り下ろしてやろうと虎視眈々と狙っている。小泉内閣にとってまさに敵は野党ではなく、党内にあるといえる。 また、小泉、田中、塩川、石原、竹中といった役者を多く揃えているものの、政策に対する知識、実務能力はあまり高いとはいえない。小泉総理はその「一匹狼」的な性格から周囲にブレーンも少なく、細かい政策は役人に頼らざるを得ないのが実態だ。役人に下駄を預けると、知らないうちに彼らの操り人形にされてしまう危険がある。 高すぎる支持率も問題だ。90%の支持率のなかには、民主党、社民党、共産党などの野党支持者も多く含まれており、大雑把に言えば、約半分が小泉総理に自民党を壊してもらいたいと考えている有権者だ。小泉総理が一生懸命頑張って自民党政権を磐石にしようとしていけばいくほど彼らが失望していくことは間違いない。 小泉内閣の危うさは既に各所に露呈している。田中外相、塩川財務相は国会の場であやふやな答弁を繰り返しており、既に資質が疑問視されている。あのキャラクターと人気がなければ今頃とっくにクビになっていてもおかしくはない。鳴り物入りで出来た経済財政諮問会議も軽量級の学者大臣では永田町、霞ヶ関のいうことを聞かせるには心もとないとの声も聞かれる。不良債権の最終処理および国債発行の抑制、特殊法人改革などの行財政改革など、困難な政策課題が山積する中、なかなか本題に手を着けられずに迷走が続いている。小泉内閣は足元の高い支持率に甘えることなく、閣僚間で真剣に政策問題をすり合わせ、役人との信頼関係をしっかり構築した上で、国会の場で野党と真剣に政策論を戦わせながら、わが国にとって必要な構造改革を速やかに断行してもらいたいものである。 | ||
| 以 上 | ||
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